今なぜか思い出した事
中学2年の秋に、私は野幌という町から今の札幌市に引っ越してきました。
汽車に乗ると40分くらいで行き来できる場所なんだけど
交通量の多さや人の多さ・・・私はしばらくこの町に馴染めませんでした。
友達はすぐできたけど、私は野幌に帰りたくて毎日泣いてた。
母はすぐに近くのスーパーで働くことになり、夕方になると母を迎えに行きました。
迎えに行った帰り道、いつも見かけるおじいちゃんとおばあちゃんがいた。
母は出勤する朝にもたまに見かけるらしい。
80歳くらいのおじいちゃんが、腰が曲がって小さくなったおばあちゃんの手を
しっかりと握って、おばあちゃんのゆっくりした歩行に合わせて歩いていました。
「お母さんね、あのおじいちゃとおばあちゃんの後ろ姿が大好きなんだぁ」
「そうだね。私も好き・・・可愛いよね」
「お母さんあの二人のような夫婦になるのが夢・・」
おじいちゃんとおばあちゃんの後ろ姿は本当に微笑ましいというか
見てるだけで幸せな気分にさせてくれました。
この場所がだんだん好きになってきました。
数年、おじいちゃんとおばあちゃんの元気な姿を見かけてたのですが
高校生の時に一人で歩くおじいちゃんしか見かけなくなった。
おばあちゃんが亡くなったんだなって思いました。
おじいちゃんは、いつもおばあちゃんと歩いた道を毎日一人で散歩してました。
いつも二人の後ろ姿しか見てなかったけど、おじいちゃんの顔を初めて
しっかりと見たとき「なんて優しい表情のおじいちゃんなんだろう」って
涙がでそうになった。おばあちゃんが亡くなって寂しいんだろうな・・・。
高校の途中から、私はまた隣町に引っ越した。
同時に、あのおじいちゃんにも会えなくなってしまいました。
それから数年後、私は夫と付き合い始めました。
それって何歳の時さ?
教えない。ティッシュ返してくれたら考えるけど![]()
初めて夫の実家に遊びに行った時に、茶の間に見覚えのある姿が・・・。
「えーっ!あの時のおじいちゃん!!」
なんと・・こんな偶然があるのかと驚きましたが、あの時のおじいちゃんは
夫の祖父だったんです。
おじいちゃんは長男夫婦と同居してたようですが、自分の末っ子夫婦の
この家が一番好きだったみたい。
嫁のお母さんはおじいちゃんに可愛がられ、そして男ばかりの三兄弟の
孫たちも「お前たちが一番可愛い」と言われてました。
なので、自然に私もおじいちゃんにとても可愛がってもらいました。
結婚して、あのおじいちゃんと親戚関係になった・・・。
母もとても驚いて、そして喜んでました。
おじいちゃんとおばあちゃんの仲良しな姿は、私と母だけじゃなく
町内中で有名だったそうです。
散歩の途中に毎日夫の実家に寄って、義母が用意したホカホカの
ジャガバターを食べるのが楽しみの一つだったみたい。
結婚後は、私たちのアパートにも遊びに来てくれるようになりました。
共働きだったので、遊びに来るのは朝の6時前・・・・。
おじいちゃんが鳴らす「ピン・・・・(一回ここで止まる)ポーーーーーン」の
インターホンの音で毎朝目を覚ましました。
ドアを開けるとおじいちゃんがニコニコして立ってます。
「おじいちゃん!入って入って!!」って言うと
「いやいやいいんだー。迷惑だからすぐ帰るからいいんだーー」と言って
中に入ろうとしない。
いつもこうして現れては、10分くらい立ち話しておじいちゃんは帰りました。
おじいちゃんは、孫の夫じゃなく私に会いに来てくれてるのが嬉しかった。
私と10分の立ち話をして、そして「気をつけて仕事にいけよー」と言って
帰っていく。
息子が生まれると、「何か買ってあげろ」っていつも私の手に1万円を
握らせてきました。息子の運動会に呼ぶと、おじいちゃんは本当に嬉しそうに
ひ孫の姿をニコニコして見つめてた。
そんな可愛いおじいちゃんは、100歳を目前に亡くなっちゃいました。
・・・・・今なぜおじいちゃんの事を思い出したのかな・・
一昨日の晩
友達から「離婚したい」って打ち明けられました。
事情は全て知ってる。離婚したい気持ちは痛いほど理解できる・・。
でも、情の部分は捨てきれないんだと言った。
離婚をすることで、全てが解決するのだろうか?
子供たちの将来の事
自分の老後の事
不安だらけだけど、それでも離婚したいって。
彼女が決めることだけど
できる事ならば、ずっと家族でいてほしいって思う。
あのおじいちゃんおばあちゃんも、義母の話だと苦労し続けた結果の
あの姿なんだよって言ってた。
微笑ましい後ろ姿は、たくさんの苦労や苦難を乗り越えたって事の
証だったんだなって・・・。
そういえば・・
ここの公園もおじいちゃんの散歩コースだったんだよ。
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八重桜の花びら絨毯です!
花びらがキレイで美味しそうに見えたのか
くだらん







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