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2008年10月

お散歩デビュー

ここんとこ、仕事が忙しくなってきて残業が続きましたぁ・・

アリスの成長記録もご無沙汰気味(;´▽`A``

って、訪問してくださる方がほとんどゼロに近いし(笑)まっいっか

そうそう・・・

最後の三回目のワクチン接種を打ったのが9月27日・・・

ってことで、10月5日には念願のお散歩デビューを果たしたんだっけ。

お散歩には欠かせないリードをまず購入しなきゃね。

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可愛い赤のタータンチェック♪

お値段は3900円也

リードって高いのねぇ・・・

「これっ!可愛い!!」って手にとってみたら一万円近い!!

ルルやペろの時なんか、千円くらいの縄のようなリードを使って

いたっけ・・・。

子供にお金を使わなくなった今の私の楽しみといえば

アリスの小物をせっせと選ぶこと(゚ー゚)

陳列された中では低価格だけど、黒プーのアリスには

赤いチェックは似合いそう!って、黒だから何でも似合いそう

だけどぉ~* ´З`)σ

Dscf04181 で、どうですか?似合う??

って、もじゃもじゃに埋もれてよく見えないかも。

この日は少しだけ遠出して、森林公園ってところに行ってきました。

まだ三か月ちょいなので、小さいアリスのお散歩は注目されました。

っていうより、すぐ抱っこ抱っこと怯えたり、好き勝手に歩くので

「まだ赤ちゃんですね?」ってすぐ分かっちゃうようですね。

先輩プードルのお散歩中の飼い主さん達は、必ずっていうほど

「何か月ですか?」って話しかけてくれます。

8か月のアプリコットのプーちゃんと出会いましたが

ちゃーーんと飼い主さんの横を上手に歩いていました。

「うちの子も最初は散歩にならなかったけど、すぐに上手に

なりますよぉ」って。でも、その子まだ8ヶ月???

アリスより小さく見えるんですけどぉ・・・・。

次に出会ったのが、リードなしで飼い主さんの傍で散歩中の

8歳になるプーちゃんでしたが、それこそアリスよりかなり小さい!

やっぱりアリスは太りすぎなのかなぁ・・・と感じた日でありました。

「大きくならない」っていうペットトショップの店長の話しで、夫は

高くてもアリスがいいって決めたはずだったんだけど(^-^;

それとも、私が隠れてコソコソとおやつを与えてるせいで・・

太った??・・・・

だって、店長から言われたご飯の量って少ない気がするのよ・・

こんな量で、育ち盛りの子犬が成長できるんだろうか?

おやつはコソコソと少しだけ与えて、カリカリのご飯は目安通りに

与えていました。ルルの食事で失敗した経験をもってるので・・。

だけど、アリスは「そんなんじゃ足りない!!」とばかりに

おやつがある場所を覚えて、そこから離れません。

アリス・・・我慢だよぉ・・・。

で、先日・・アリスの瞼にできものがあるのを発見して慌てて病院に

連れていったところ、先生から「この子、痩せすぎだから!!!」って

言われました!!!うそぉーーー!!太りすぎじゃなく痩せすぎ??

太りすぎって言われるよりショックなんですけど・・・・。

「こんなにあばら骨が出てるのに、気がつかなかったの?」って。

たしかに・・・言われてみれば・・・・。

体の大きさと運動量に対して、与える分量の目安は少なすぎだった

ようです・・・・アリス・・・ごめんね。

目のできものは、感染症なのかアレルギーなのか・・はたまた

ストレスなのか、原因は分かっていません。

ただ、目のまわりの毛も抜け落ちて白っぽくなりました。

とにかく、よく食べさせて運動をさせて、たくさん遊んであげて

おやつを止めてご飯の量を増やし、目薬だけでしばらく様子を

見ましょうって事になりました。

今は、今までの量の倍近くまで与えています。

それでもまだ足りなさそう・・・・。体重が一気に増えました。

夫は不満そうだけど、私はガリよりデブの方がいいーーー(ρ_;)

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うそっ・・・

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目のまわりにできものができて病院に行ってきました・・・

先生に「痩せすぎだ」と言われ、お母さんは大ショック・・・

ご飯足りなかったの?

ごめんねーーーーアリス(ノ_≦。)

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うわっ・・・

ここ1週間くらいで、アリスの体重が200グラムも増えてる!!!

これはちょっとマズイかも・・・

毎日見てるから分からないけど、確実に頭ひとつくらいは大きく

なってるよね。

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だいたい・・・

立ち上がってもサイドテーブルから頭なんか

出なかったもの!

アリスの成長の予想は、3キロいくかいかない位らしい。

今はもう少しで4か月になるところで、体重は1.4㌔。

この調子で成長したら、予想の3キロは突破するかもぉーー。

別に・・・大きく成長するのは構わないけど・・

(私はね・・。夫はダメって)太らせてしまうのだけはねぇ。

この時期って人間と同じで、犬にとっても食欲の秋なのかな?

ルル達も今時期は食欲が旺盛だった。

初めて迎える北海道の厳しい冬に備えて、お肉を蓄えてる?

人間の食べ物に興味を示すのも、4か月くらいからなのかも

しれない。この時期に、人間の方が負けてしまうと終わり。

食卓テーブルの下で「ちょうだい!ちょうだい!!」と

吠えるアリスを徹底的に無視!!!!のつもりだったのに・・・

私はおやつを小さく刻んで夫に内緒でこっそりと与えてる・・・

ダメだって分かってるのに。

ルルの時もルルの粘り強さ?に根負けして、何でも与えてしまった。

そのせいでドックフードを食べなくなってしまい、困ったことになった。

鳥のささみを茹でてほぐして、ニンジンやキャベツを混ぜて

それを与えてました。栄養失調になったら困るからって

いろんな犬用おやつまで与えてて。

そのせいで、ルルは太ってしまいました。

ルルを買ったところの店長に怒られて、「鳴いても吠えても

ドックフード以外は与えないように徹底しなさい。

1週間食べなくても、水さえ飲んでいれば死なないから!!」

・・・・そうは言われても・・・。

食べないのってなんだかすごく不安になるの(ρ_;)

でも、ルルのために挑戦したんだけど、1週間どころか

10日たってもカリカリドックフードに見向きもしません。

ひたすら、人間の食べ物を狙いよだれを垂らしてすがってくる・・。

しょうがないので、カリカリをやめて缶詰を買ってきました。

どうかお願い・・・ルル食べて・・・。

食べる様子がないので、手でつまんで与えてみた。

おーー・・・食べた。

もう一度手で与えてみた。

おーーーーーー!!!これはいい!

手が餌まみれになるので、今度は箸を使ってルルの口に運んでみた。

あーーーん。

ルルは缶詰をペロリと平らげた。・・・よかったぁ・・・。

缶詰の方がカリカリより割高になってしまい、食費がアップするけど

でも、人間の食べ物を与えるよりはいいやって思い、それにした。

しかーーし・・・・これは困ったことの始まりでもありました。

ルルは、その後・・・ずっと箸で食べさせなければ食べなくなって

しまいました。ここでも私はしつけに失敗した結果となりました。

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今のところ、アリスはカリカリのフードにカルシウムの

粉末を混ぜたものを、30秒くらいでたいらげる。

「まだホシィーーーー」って物足りない様子・・・。

与える目安よりは与えてるし(困った母さんだ)・・。

でも、カリカリってこんなに少ない量で本当に足りてるの??

ってすごい心配になります。(カレースプーンで2杯くらい)

なので、せっせとおやつを購入してはアリスに与えてしまう。

そのせいなのか、アリスはレジ袋の音を聞くだけで大興奮!

ここで私が負けたら終わり。

アリスのためだもんね。

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初トリミング

 

に行ったら、石川五右衛門みたいになったって

お母さんに言われた(ノ_≦。)

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お休みの日くらい・・・・

犬の体内時計ってすごいですね( ̄○ ̄;)!

おかげで、私は休日も5時半きっちりに起こされます。

別に・・・しつけをしたわけではないのですが・・・

寝起きが悪い私は、ベットから起き上がる30分前の時間に合わせ

目ざまし時計をセットしています・・・。

6時には起きる事にしているので、めざましのセットは5時半。

5時半に鳴る携帯目ざましのメロディーを止めて、30分ほど

布団の中でまったりと・・・。

ところが!アリスは、目ざましのメロディーが鳴ると

ノビノビーー

ふぁーーー

お父さんおきてーーーー

お母さんもおきてーーーー

起きろって!

お腹すいた!!!

と・・・・・・大暴れ・・・

携帯の音のせいだと思い、登録を削除しても

翌日もまた5時半きっちりと起こされます。

週末くらい、ゆっくり寝ていたい・・・そんなことが許されない

今日この頃です。

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ありがとう

トイレシーツ・・ご飯・・・おやつ・・・

16年間も、買い物に行くたびにペット用品も一緒に購入し

それがある時からピタッとなくなってしまった時の寂しさったら・・・

ペット用品の前で商品を選ぶ買い物客を目にするたび

その何気ない姿が無性に羨ましく感じてたまらなかった。

その買い物が、再び私もできるようになったヽ(´▽`)/

今はペットを眺めに行く私じゃなく、アリスのための買い物をしに

ペットショップにせっせと足を運ぶ。

子犬用のおやつを探したり、おもちゃを選んだり、散歩に行くように

なったらどんなリードがいいかな?とか、こんな買い物をしてる

時ってすごく幸せな気分。

買い物を済ませたら、今度は「アリスは喜んでくれるかなぁ」と

アリスが喜ぶ姿を想像する。早くアリスの元に帰りたくなって

自分たちの食材の買い物はテキトーに済ませさっさと帰宅する。

帰宅すると、アリスは飛び跳ねて大喜びをして迎えてくれる。

抱っこ抱っこ!とせがみ、顔を舐められ、ストッキングをはぎとられ

今度は遊んでーー!とボールを咥えて持ってくる。

犬を飼うってことの幸せを一番かみしめる瞬間かも。

一通りのただいまの儀式を済ませても、アリスはずっと私の

半径30センチ以内にいます(。・w・。 )

掃除をするときなんかは、少し離れてくれないーー??って

困ったときもあるけど、そんなアリスがたまらなく可愛いくて・・・。

何度も、アリスの可愛い足をふんずけてしまいそうになり

いつか本当にぐにゃっとやってしまわないかと心配ーー。

夫もアリスに会いたくて急ぎ足で帰ってくるようになったみたい。

でも、アリスはそんな夫との「おかえりの儀式」を

さっさと終わらせて私のところに舞い戻ってくる。

「それで終わりか!!」夫は不満げにそう嘆く・・・(^_^;)

「あのねお父さん、アリスったら私がトイレに入っただけで

キャンキャンって鳴くんだよーー困ったわぁ・・」

困ったわぁって言う顔が幸せそうだと夫が言う。

アリスが来てから、私の表情が変わったらしい。

明るくなって、笑顔が出るようになったって・・・。

息子が東京に行き、そして父が他界・・・そんな出来事が

続いたせいで、私は何か月もの間心底笑うということが無かった。

自分でも何かおかしいって感じていたけど、私の様子が

おかしいって事を夫は心配でたまらなかったそうです。

「お前はずっと溜息ばかりついていた。テレビを見てるようで

何か他の事を考えている。目がうつろだった。俺はお前が

心配でたまらなかったんだ。でも、今のお前はすごく明るくなって

アリスのおかげだけど、俺は本当にそれが一番うれしい」って。

そうだったんだ・・・。

ごめんね・・お父さん。

そんな夫だって、最近まで本当に最近まで泣いていたじゃない。

夕食を食べ終えると早々と寝室に行き、そこで一人でテレビを

見てるか本を読んで休んでるとばかり思っていた。

着替えを取りに寝室のドアを開けた時、夫はルルとペろの

写真の前で泣いていた。気づかれないようにそっとドアを閉めた。

いつもそうやって一人で泣いてたの?

私が落ち込んでいるから、私の前では明るくしてくれてただけなんだね。

心に傷を負っていたのは私だけじゃない。

自分のお昼ご飯を抜いてまで、ルルの治療費を貯め、ルルの介護を

してきた夫。ルルより先に死にたいっていつも言っていたもんね。

それなのに、私は自分ばかりが辛いんだと勘違いしてた。

いつも私が喜ぶことを考えてくれるお父さん。ありがとう。

って、こんなのダンナに読まれたら恥ずかしいねヾ(´ε`*)ゝ エヘヘ

042 ←ヨンサマとチェ・ジウの銅像とお父さん(右下)

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子育て?

犬を飼うことには慣れているけど

果たして、その飼い方はどうだったのか?と考えると・・・

自信ないかも(^-^;

マルチーズのミミまでは、私の役目はお散歩と遊び相手のみで

しつけや食事の世話は母に任せっぱなしでした。

パピー期のルルのトイレトレーニングなんかも、もっぱら母が

やってくれました。

最初に覚えさせなければいけないのは、やっぱりトイレのしつけ。

なので、こーーんなものを買ってきました。

Dscf03851 『トイ・プードル 飼い方 しつけ お手入れ』

全頁カラーで可愛い写真が盛りだくさん!

しかも、アリスとそっくりな黒プーの赤ちゃんの

写真を見つけて、思わずお買い上げ!

書いてある内容は、飼い方の基本ばかりなので

「いやいや・・・そうなんだよねぇ・・これが出来るか

出来ないかの問題なのよ・・・」ってところ。

でも、大人になった黒プーの写真をみて・・少しばかりショック・・

「えーーー・・・こんな顔になるんだぁ・・・ゴリラじゃん・・・」

アプリコットやレッドの子って大人になっても可愛いのねぇ・・。

で、こんな内容のページがありました。

「毛色によって性格が違う?」

もちろん個体差や育つ環境によって様々だがって事だけど

毛色によって性格の傾向が現れるのもプードルの特徴らしい。

ふむふむ・・では、黒プーアリスの性格の傾向は?と・・

「飼い主が好き。ただし、人やほかの犬から離れたところで

ひとりくつろぐなど、人との距離をおく面もある。ただし、キレる

時はキレる。おとなしく落ち着いているときと、気性の荒いときの

差が激しい」

・・・・8割くらいはあってるかも・・・。

アリスが我が家にやってきてから、今日でひと月半ってところかな。

性格の形成はまだまだこれからなんだろうけど、今のところ

「ひどい甘えん坊」

「ひどいやんちゃ坊主(女の子とは思えない)」

「内弁慶」

まーーず、私が居るときは私の傍から片時も離れません。

なので、人から離れたところでひとりくつろぐなんてところは

今のところ全くなし!

キレるときはキレるっていうのは、アリスの場合遊びの延長で

興奮しだすってところかな・・・。もう噛みついて酷い・・・・。

そのたびに、マズルをつかんで「ダメ!!」って叱るんだけど

それもまた遊んでもらってると勘違いしてるようで・・・。

でも、疲れると嘘のように大人しくしおらしくなり

くにゃくにゃと甘えてきます。気性の差が激しいってのは

あってるのかも。今一番の悩みは「噛みグセ」ですねぇ・・。

これは絶対に何とかしないと・・。

私の手足は、針のような歯で噛まれた痕で傷だらけです。

握り拳にすると噛むのをやめるのですが、手に力を加えないと

甘噛みが始まり、しだいに興奮して噛んできます。

しつけスプレーも塗った直後は効くのですが、時間を見計らって

ガップリと・・・・アリス・・・お前って頭悪いのかぁ?

いつのまにか、トラックバックにしつけ教室のご案内の

リンク先が貼ってある・・・・相談してみようかな?ι(´Д`υ)

Dscf04291 この写真・・

私が靴下を履くと「脱げーーーー」と興奮する様子。

だんだん寒くなってきて、家の中での素足が堪える

時期になってきたので履くようになりました。アリスは、私が靴下や

ストッキングを履こうとするとどこかに行ってしまうと思うのかな?

遊んでるというより、怒っています。

キャンキャン鳴いて、「とにかくこれは脱ぐんだ!!」とばかりに

私の足からはぎ取るまで絶対に離しません。

お留守番がかなり堪えているんでしょうね・・・(ρ_;)

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新しい家族

アリスと出会ったペットショップに到着すると

私の姿を確認した店長はニヤッと笑って頭を下げた。

私が再び現れるのが分かっていたかのように。

店長は何も言わず、プードルの子犬達のケージに行き

アリスを抱いて戻ってきた。

「はーーい。お母さんが帰ってきたよー」とつぶやきながら!!

もうお母さんかい!まだ買うなんて一言も言ってないんですけどぉ。

店長は再び私にアリスを抱かせてきました。

普通、ペットショップって手を消毒してから抱かせるもんじゃないの?

(やっぱり可愛い・・・さっきの子も可愛かったけど、この子の方が

毛並みが良くって、顔も丸い感じがする・・)

アリスも、私の事を覚えていたのかな?さっきと違って、私の顔を

舐めたりしっぽをブンブンと振って嬉しそうにしてた。

夫は少し困ったような、決心がまだつかないような・・でも可愛いなぁ

って表情でアリスを見ていました。

店長は今度、レッドの子を二匹連れてきてアリスとの違いを説明

してきた。体系の違い、目の形、頭と鼻の長さのバランス・・。

直接抱いてみて、アリスとの違いを比べてみてって言われました。

その間、アリスは店内に置いてあったケージに入れられました。

私がレッドの子を抱いてる間、店内にいた他のお客さんが

可愛いーー可愛いーーと言ってアリスを撫でまわしていました。

(やめてーーー!!その子は私の子なの!!触らないで!!)

抱いているレッドの子には私は全く興味がなかった。

アリスの事が気になって気になって、違いがどうこうよりも

アリスが他の客に触れられるのがたまらなく嫌だった。

レッドの子をさっさと店長に返し、ケージに入れられたアリスの

ところに戻ると、アリスは大喜びしてぴょんぴょん跳ねる。

アリスを眺めていた年配の女性が「あらーー!やっぱりお母さんが

一番いいのねぇ~!良かったねぇーー!やさしいお母さんと

巡り合えて」なんて言っていました。・・・・このおばさんサクラ??

店内ではもう、私はアリスのお母さんって事になっていました。

なんだか、店長に上手く嵌められたっていうか、失礼な言い方

だけど、あまりにも私の心理状態を見透かしているような振舞と

いうか・・・・私の口から「買います」って言葉が勝手に出ていました。

ハッと気がついて夫に「いいよね?」って確認すると、夫は頭を

微妙に・・・本当に微妙に動かして、うなずいたように見えた。

あまりにも小さいうなずきだったので、「お父さん!いいよね!?」

って強く確認すると「う・・・・うん」って(v^ー゜)ヤッタネ!

店長は、気が変わらないうちにとばかりにアリスの血統証やら

最初に必要なフードや補助食、そしてケア用のグッズを次から

次から商談用の机の上に並べ始めました。

私は心臓がバクバクしていました。だってただでさえ、アリスは

他の犬の三倍も四倍も高く、その上必要なものをあれこれ揃えたら

いったいどれくらいの支払になるんだろうって・・・。

で、大事な事に気がついた。

「そういえば、私・・・今お金を持ってきていないわ。カードは

使えますか?」と聞くと、クレジットだと1割の手数料が上乗せに

なると言われ、その一割の手数料がひどくもったいない気がして

夫と二人でお金を引出しにコンビニに走りました。

コンビニに向かう途中「お父さん・・・本当に買ってもいいの?

今ならまだこのまま逃げちゃう事もできるよ」と私は聞いた。

「もうこうなったら買うしかないべや。お前が欲しい犬なんだろ?」

「うん・・・」

心臓のバクバクはおさまらず、バクバクしながら私は普段は

引き出すことのないまとまった金額を下ろした。

商談用のテーブルにつき、店長は私に犬を飼うことの心得が

書いた紙を見せ、生涯大切にするといった誓約書にサインを

させた。そんな事は当たり前のことだけど、私はそこで改めて

犬を飼うという事の責任の重大さをかみしめました。

私はアリスを我が子として受け入れる決心が固まり、

この瞬間から私達は家族になったんだと・・・。

子犬から育てるのは約17年半ぶり。

目の前に置かれたフード類を見て、あの頃(ルルが赤ちゃんの頃)

とは全然違うんだなって思いました。

ルルの時は、カリカリのフードをお湯でふやかして与えるだけ

だった。でも、今は補助食といったものを何種類も混ぜて与える。

人間が使う物より高いシャンプーや、ブラシ・コーム・・給水ボトル。

給水ボトルなんてものは昔はありませんでした。ただ、器に水を

入れて置いておくだけだった。でも、これはゴミやほこりが混ざらない

から衛生的でいいね。

ケージはルルが使ったものだけど、捨てきれず残してあったので

それを使うことにしよう・・・。

これからは旅行を楽しむはずだった私達でしたので、「お父さん。

もう旅行は断念だね」と言うと、それを聞いてた店長は「いやいや。

この子は私の事を一生忘れないですよ。ここはこの子にとって

実家のような場所ですから。安心して預けにきてください」と言った。

このペットショップは、この店長が繁殖した犬だけを売っていました。

なので、アリスを生んだ母犬も兄弟もいるので、全く心配いりませんよ

って。そういえば、店内には生まれたばかりでハムスターより小さい

赤ちゃん数匹を抱いてるヨークシャテリアの母犬がいました。

そっか・・・それなら安心して預けられるかも。良かったここで買って。

「それでは、大事にしますね!」

アリスは正式に母になった私に抱かれてこの店から出ました。

それからすぐ、店長紹介の動物病院に行き健康診断を受けました。

体重は1キロちょうど。目・耳・骨格に異状なし。

検便の結果、「トリコモナス菌」が見つかったと言われ薬をもらい

ました。トリコモナス??????ちょっとちょっとそれって・・・・。

夫がすぐ店に電話をし、「トリコモナス菌が見つかったって言われた

けど、大丈夫なんですか?」って聞くと、「子犬にはよくあることです。

薬を2・3日飲んだら消えますから」・・・・本当に大丈夫なの???

かといって、もう今更返しますなんて気持ちにはなれません。

どんな病気を抱えてようが、アリスはもう私達の子。

「はーーい!ここがあなたのお家でちゅよーー」っと

私はもう何々でちゅよーーの口ぶりになっていましたヾ(´ε`*)ゝ

新しい家族とともに、新しい生活のスタートです。

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実は・・・

アリスと出会う前に

実は・・・

私はもう一匹の黒プードルに出会っていました。

8月22日の金曜日、老健に入所している義母から電話がありました。

義母は障害を持ち車椅子の生活をしているため、数年前から

そこにお世話になっています。

夏物と冬物の洋服を入れ替えたいから、衣装ケースを買ってきてと

頼まれました。

さっそく衣装ケースを買いに出掛け義母のところに行き

その帰り道に、あるペットショップに寄り道をしたんです。

そこに、「68,000円」の値札がついた黒プードルの子犬がいました。

「68,000円???プードルが???」

まだ二か月でとても小さい子でした。

何度も何度もペットショップに通いつめましたけど、10万円を切る

プードルに出会った事はありませんでした。

いくら安くても買うつもりは全くありません。

ただ、その値段の安さに驚いて「なぜなんだろう・・」と疑問に思い

私はその子を見つめていました。

この日は珍しく、店員さんに話しかけられませんでした。初めてかも。

その子は私の目をじっと見て、しっぽをぶんぶん振っています。

「可愛いなぁ・・・」

いつもの事だけど、私は眺めるだけで満足をして

その日もそれだけで帰ってきました。

その夜、夫にその子の話をしました。「68,000円のプードルなんて

安すぎると思わない??なにか訳ありなんだろうかねぇ」

別に買うわけでもないので、夫は「そんなの知らん」って感じです。

翌日は夫とサイクリングに行く予定だったので、犬の話もそこで

終わり、「お弁当はおにぎりでいいよね?」って会話になりました。

で、翌日・・・夫の自転車のタイヤの空気が抜けていた事で

たまたま立ち寄ったホームセンターでアリスに出会った。

レッドの子4匹と、黒の子二匹のプードルの赤ちゃんが

ガラスの向こうにいた。

「かわいいーーーー・・・・・・・・」

「ねぇねぇお父さん・・・昨日見た子は68,000円だったけど

見て見て!この値段!!同じ犬なのになんでこんなに違うの??」

アリスの値段は・・・・かなり高額でした。

どう見たって、昨日の子と目の前の子の違いが分からない・・・。

店の店長が近づいてきたので、その疑問を素朴な気持ちで

聞きました。別に買うわけじゃないからって感じで・・・・。

なんでもこの子たちはアメリカチャンピオンの子供らしく

それでいて、体系のバランスも良いとかなんとかって・・・。

「へぇ~」って聞いていただけなのに、店長は私に手の消毒もさせず

ひょい!っとアリスを私の腕の中に置いた。

「えーーーーー!!!!なんでなんで!!」とうろたえながらも

「あーーーー・・・・抱いちゃった・・・・赤ちゃんの感触なんて

久し振りだぁ・・・」と・・もう、メロメロ・・・。この柔らかさ・・たまらない。

夫にもこの気分を味わわせたくなり、ひょいとアリスを夫に

渡しました。「やめろってぇ・・・・・・」と言いながら

「犬に触ったのって、ルル以来初めてだ・・・」と言って目尻を下げた。

再びアリスは私にじっと抱かれていました。

「この子はおっとりしてていい子ですよ」と店長が言う。

恥ずかしそうな照れてるような、アリスはそんな風に私の目を

じっと見つめてました。「可愛い・・・なんて可愛いんだろう・・・」

欲しい・・・でも、今はまだダメ・・・

そんな葛藤を心の中でくり返していました。

「帰るぞ!!」夫が私に声をかけました。「うん」。

その帰り道、自転車をこぎながら夫は「お前、欲しくてたまらない

んだべ?」と、何度も茶かす。

家に着いても、私はアリスの事が頭から離れなくなって

片付けも何もかも手に付かず、「お父さん・・・・犬買って」と

繰り返しねだっていました。

ただ気になるのがアリスのお値段!!ちょっと私達には高すぎる犬です。

夫は「ったく・・・しょうがないなぁ(と、いいつつも夫も私と同じ気持ち)」

「お前よ、昨日安い犬を見たって言ってたべ?その犬をちょっと

見に行ってみるか?」

やっほぉーーー!!ってな感じです。今の私は、アリスが欲しいって

事ではなく、犬が欲しい!!っていう心境になっていました。

もういてもたってもいられない状態になり、すぐに家を出て

昨日の黒プードルの子犬がいるペットショップに向かいました。

昨日も会ったこの子・・・私の事を覚えていたのだろうか?

昨日よりもはしゃいでケージの中でピョンピョンと大騒ぎ!

いつものごとく、店員さんが近づいてきて「抱いてみますか?」と。

初めて「はい」って私は言いました。

抱いた感触はさっきの子(アリス)と何も変わらない。

可愛くて可愛くて・・・「お父さん・・・・買って」と私は言ってました。

なぜアリスとこんなに値段が違うのか聞いてみた。

すると「この子は、足が長すぎるんです・・・。プードルは立った時に

ここの長さとここの長さが同じじゃないとダメなんです」と

体系についての説明をされました。で、「たぶん、この子は大きく

なると思います」って。

別に大きくなったっていいじゃん!!病気ならともかく、健康な犬

なんだったら安くたっていい!!「お父さん、この子を買おう??」

夫は何も言わずその子を見てるだけでした。

で、「ちょっと店を一周して考えるべ」と。

その子を店員さんに返して、その場を離れると夫は私に

「さっきの店にもう一度行こう」と言いました。

「俺、さっきの子の方がいい。今の子よりさっきの子の方が

ずっと可愛い。どうせ飼うなら高くても可愛い方がいい」

って言いました。

私は、夫が犬を買う気になった事の方が嬉しかった。

確かに値段の事は気になったけど、夫が「あの子がいい」と

言った子を買うのが一番だって思いました。

だって、これからずっと家族として一緒に生活するんだもの。

で、私達は再びあのホームセンターに向いアリスを迎えに行きました。

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父からの贈り物

父は自分の事なんかより、親・兄弟、そして家族の事を

何よりも大切に考える人でした。

父が二十歳の頃から綴っていた日記が見つかり

それには、親・兄弟に対しての心配ごとばかりが綴られていました。

働いた給料をすべて親に渡し、父が家を支えていたようだった。

結婚してからは、自分の家族が一番になったんだろう・・・

援助ができなくなった兄弟からの不満に、もう俺を苛めないでくれと

書いてあった。

そんな父でもあったので、犬は犬としてしか感じないようでした。

特別な愛情を持たないというか、私が拾ってきた犬を簡単に

どこかに捨てに行ってしまう。二年近く飼って、家族の一員でもあった

大事な犬(クロ)を、ある日突然連れ出して捨ててきた。

とても頭の良い雑種だったので、三日後には家に帰ってきました。

「もう絶対に離さない!」と、母と兄と私はわんわん泣きました。

でも、翌日にまた捨てられた。

理由は・・・飼ってはいけない貸家で犬を飼っていたから。

父だって辛かったと思う。家族が周りの人たちに迷惑を掛けて

生活させるわけにはいかないと思ったからだろう。

やっと、犬を飼える一軒家に住んだ時に、私はずっと欲しかった

座敷犬(当時はそう言ってた)を親にねだった。

真白な可愛いマルチーズ。私は母にねだり、母は父に何の

相談もせず、手のひらに乗るような小さい子犬を買ってくれました。

でも、本当に欲しかったのは母だったようで・・。

その子犬と戯れている時に、父が仕事から帰ってきました。

怒りはしなかったけど、「こんなに小さくて、ちゃんと生きれるのか!?」

いつかは必ず死ぬ、そして悲しい思いをするんだと父は心配した。

私のために買ってくれたはずのミミは、気がついたら母の犬に

なっていました。母の傍から離れない。今のアリスのようです。

ミミは体が小さかったせいもあるのか、病気がちの弱い子でした。

何かにつけて通院し、犬の治療費にせっせとお金をつぎ込む母を

父は心配してました。でも、父もすっかりミミに愛情を抱き

我が子のように心配までするようになりました。

ミミは心臓が悪くなり、8歳のころから入退院を繰り返し

一年後に死ぬまでにかかった治療費を聞いて驚きました・・。

母は、貯金を切り崩し治療費にあてた。ミミが死んだら

自分も死ぬと言い出すようなそんな様子だった。

ミミが死んで、母はペットロス症候群になったと思う。

当時はそんな病名は知らなかったけど、あれはそうだったと思う。

なので、父は私が犬を飼う事をとても嫌がった。

「お母さんを見ただろう!犬なんてもう飼うな!!」って。

でも、私にはまだ犬を飼いたいという気持ちは残っていました。

もちろん、ミミの死はショックだったけど・・。

父の言葉を無視して、私はルルとの生活を始めた。

ペットロスで心が傷ついてた母も、愛くるしいルルを見ていきなり

元気を取り戻したようだった。自分の責任じゃなく、可愛がるだけの

立場がとても心地よさそうでした。仕事に行く時にルルを預けに

行くと、母は「ルルーーー!!」と叫んで大喜びしてました。

でも、ルルもいずれは死ぬ。父はずっとそんな私達を観察してる

かのように、「いつか死ぬんだぞ。お前、覚悟をしてるんだろうな」

と、まだルルが元気な時からそればかり心配してました。

そして、とうとうその日を迎えた。

父は一言「もう、犬なんか飼うのやめれよ」と言った。

ルルが死んでから、私も母のような様子になり父は心配した。

だけど、父さん・・・・・

その父さんまで死んでしまって、私はどうすればいい?

心が空白のようになった私は、気がつけばペットショップの

ガラスケースの前に立っていた。ペットショップに行くと

私は必ず店員に声を掛けられる。よほど、もの欲しそうに

子犬を見ていたんだろう・・・。

「抱いてみますか?」と言われるたび「いや、遠慮しておきます」

と断った。抱いたらもう終わりだって自分が一番知っていたので。

アリスと出会うまで、何度ペットショップに通い詰めただろう・・。

そんな私の事を、父は長い旅行先で心配していたんだろうね。

「いつかは死ぬって事を覚悟してるのなら、また犬を飼えば

いいさ」・・・・なんだか、そんな声が聞こえてきたような気がした。

それでもアリスと出会うまでは、本当にまだまだ先の事で

もう少し心が安定したら夫とともに探しに行こうって決めていた。

夫も、ルルを失って心に傷を負っていました。

夫は、「俺は犬が好きなんじゃなく、ルルが好きなんだ」って

いつも言っていました。ルルの思い出話をするたびに

大の男がポロポロと涙を流す。

出勤する時は、今も毎日あの絵の前で「行ってくるね」と声を掛ける。

犬を飼うのはまだ先の事・・・・夫も私と同じ気持ちだった。

降って湧いたような出来事・・あの日は本当にそんな日でした。

衝動買いだったと思うけど、何かに導かれてアリスに出会った

んだと思う。アリスは、父からの贈り物だったに違いない。

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思いもよらぬ出来事(2)・・・

誰にも看取られずたった一人で死んでいった父

父の死の原因は、検視した医者も「よくわからない」と言った。

ただ、胃の中に血が溜まっていたと・・・。

それを吐いた時に気管に詰まった窒息だと説明されました。

胃の中に血が?・・・胃が悪いなんて言ってた事は一度もない。

兄は遠くに住んでおり、葬儀後の事は全て私が動かなければ

ならなくなりました。

「俺に何かあったら、真っ先にこのカバンの中身を確認するように」

何年前だろう・・・私は父にそう言われていました。

縁起の悪い話だと思い、私はふんふんと流して聞いていた。

警察に「大事なものはちゃんとあるようですか?」と聞かれるまで

私はそのカバンの存在を忘れていました。

どこにあるのかも分からず、警察と一緒にカバンを探したら

警察の人が机の横に置いてあるカバンを見つけてくれた。

開くのが怖かった。

そっと開くと、最初に目に入った白い封筒。

そこには兄と私の名前が書いてありました。

二人に宛てた遺言。10年前に書いたものでした。

いつの日になるか神のみぞ知ると書かれた手紙の内容には

父が死んだ後に行わなければならない手続き等が

細かく箇条書きに記されていました。

年金手帳やら保険証・・・不動産の登記簿・・・本当に大事なものが

全てそこに入っていました。

几帳面な父さんらしいよ・・・・

こんなもの見せられて、父さん・・・私がどんなに辛いかわかる??

でも、その時は本当に辛かったけど

誰にも迷惑をかけず、最後の後始末もきちんとやり遂げた

そんな父をもって私は幸せだったと思います。

ありがとう・・父さん。

死亡後のあらゆる手続きを行い、家財道具の処分、仏壇の手配

次から次からやらなければならない事がありました。

何かに動かされているときの私はまだよかった。

でも、ふとした瞬間に涙が止まらなくなったり、夜も眠れない・・

考え事をして何も手につかないようになってきました。

そんな時、夫が父の家から見つけた薬の事を思い出しました。

そういえば、父は何で外科になんか行ったんだろう・・・。

死ぬ3日前に父は外科に行って鎮痛剤をもらっていました。

ひと月前に酔っ払って転倒し、胸を打って痛いと言ってた事が

ありました。でも、その時も「様子をみる」と言って病院には

行かなかったようです。心配する私には「もう治った」と言っていた。

でも、まだ痛かったんだ・・・・。

だから、外科に行って痛み止めをもらってきたんだな・・・。

なんの疑問も抱かなかったけど、その鎮痛剤の事をネットで

調べてみました。

「ソレルモン」

説明書きを読んでぞっとした。

副作用の多い薬なのにも驚きましたが、高血圧症・高齢者

・肝機能の弱い患者には処方しないようにと書いてあった。

副作用の症状として、胃の中で出血が起こるとも。

父は高血圧症で薬を服用していました。

お酒も大量に飲むので、肝機能も弱っていたはず。

なのに、なぜ病院の医者はこんな薬を処方したんだろう。

あの日にこの薬の事を告げていたら、これが原因だったと

判断されていたに違いない。

でも、今更何を騒ぎたてたって父はもう帰ってこない・・。

「俺は誰にも迷惑をかけず、ぽっくりと死にたい」

父だけでなく、誰もがそう願う事だと思う。

でも、父は「ボケたくない」「ぽっくり死ぬ」としつこいくらい

いつも言っていました。

父さん・・・父さんの言ってた通りの死に方だったね。

みごとだよ。本当に。

享年76歳

毎日、鉄アレイを振り回して運動し

自転車に乗って買い物に行き

散歩もかかさず、二日前までお酒を飲んでテレビを見てた。

その父さんが、突然私の前から消えてしまった。

仏壇に手を合わせるたび、私は何をやってるんだろうと

まだ父が死んだことを理解していない気がする。

長い旅行に出かけてしまった。そんな感じ。

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思いもよらぬ出来事

何十年ぶりかの旅行で始まった2008年。

春には一人息子が東京に行った。

ルルもペろも・・・そして息子も私の傍からいなくなってしまい

自分の時間が確実に増えた。なのに私は何もしたくない

何にも興味がわかない・・・ただ部屋でダラダラと過ごす

そんなぐーたらな人間になってしまいました。

私は、誰かのために動くことが性に合ってるのだろうか?

唯一私に残された「誰かのために動く」ことは、夫の世話?と

近くに住む一人暮らしの私の父の食事の世話だけ・・・。

母は14年前に癌で亡くなってしまい、それから

一人になってしまった父の食事の世話をすることになりました。

「ボケるのだけは絶対に嫌だ」が口癖の父は

掃除・洗濯なんかは自分でやると言い切りました。

ただ、食事だけ頼むって・・。

孫との関係は、ご近所からも評判になるほど仲の良い二人。

ですから、息子の東京行きは私以上に寂しかったはず・・。

「○○から連絡はあるか?ちゃんとご飯を食べてるようだか?」

食事を運ぶたびに父は同じことを私に尋ねる。

「時々だけど連絡はあるよ。自分でお米を炊いて食べてるってさー」

すると父は安心して笑う。

あの日も同じ事を聞かれました。

「大丈夫だって。頑張ってるようだし、ご飯も食べてるってさ」

「あのな、二万円をお前に渡すから一番高い米と、上等な

食べ物を買って送ってあげてくれ」

父の言う「上等な食べ物」とは、カレーのレトルトでも一番高い

品物を買ってあげれという事だった。

お金を送っただけだと、何に使うか分からないから

息子の好きな食べ物を送ってあげてくれって。

私は父に言われた通りに「上等な食べ物」を買いこんで

「じいちゃんからだよ」とメッセージを入れて送りました。

翌日また父のところに行くと、父は珍しく「調子が悪い」と言って

布団の中で休んでいました。

病院に行こうと言っても「いいんだ。寝れば治る」といって

言うことを聞いてくれません。でも、血色がなく真白な顔をしてた。

翌朝、心配なので電話をすると父は電話に出なかった。

まだ寝ているんだろうか?

再び電話をしても出ない。

おかしい・・・

胸騒ぎがした。

すぐ家を飛び出して、エレベーターを待ってる事もできず

私は階段を駆け下り父の家まで走っていった。

玄関の新聞受けに新聞がささったままだった。

それを見た瞬間、何かが起きたと・・・思った。

父は布団の中で、死んでいた。

父が死んだ

私のたった一人の大切で大好きな父が死んでしまった

なんで・・?

無理矢理でも私が父を病院に連れて行っていたら

こんな事にはならなかったはずだ・・。

自宅で死んだこともあり、警察の取り調べやら現場検証やら

何が起きたのか、私は何をどうすればいいのかただ混乱する

だけだった。

神戸の兄に連絡し、父が突然に死んだことを告げると

何でそんな事になったんだ!?と聞かれた。

私の方が聞きたいよ・・。

何が何だか私にもわからないよ・・兄ちゃん・・。

息子には私からは電話できなかった。

夫が連絡を入れてくれて、電話の向こうで「なんでよ!!」と

叫び泣いていたという。

本当なら、明日はじいちゃんからの荷物が届くはずだった。

息子はその日のうちに札幌に帰ってきました。

「こんな事で札幌に帰ってくるとは思わなかった」

息子はそう言って、じいちゃんにすがり号泣した。

平成20年6月13日金曜日 死亡推定時刻はAM6時。

私が起きた時にはまだ生きていたんだ・・・。なのになぜ。

息子はこんな話を私にしてくれました。

東京に行って数日後、研修先の宿泊先からじいちゃんに

電話をしたらしい。

その時も「めしはちゃんと食ってるのか?」って聞いたって。

携帯代が掛かるからと言ってじいちゃんは電話を切ろうと

したけど、30分くらい話したかなって。

「じいちゃん、一人って寂しいね。おれ、じいちゃんの気持ちが

やっと分かったわ」と言うと「そうだべ?寂しいもんだべ?」って

笑ってたって。

「おれ、じいちゃんからの荷物が届いたら報告したいことが

たくさんあったんだ!電話するの楽しみにしてたんだ!!」

父も孫の声が聞きたくなって、私に2万円を渡したんだと思う。

そのじいちゃんからの最後のプレゼントを、東京に戻ってから

受け取る事になってしまった・・・。

「おれ、食えないよ・・」と泣いて電話がかかってきました。

「じいちゃんは、○○がちゃんと食べてるのかそればっかり

心配していたんだから・・。だから全部残さず食べるんだよ!」

二人とももう会話にならず、ただお互い泣くだけだった。

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